アーカイブで梅雨時のいきものをもう一つお届けします。
先の豊年エビと同時に発生する生物ですが、こちらはご当地では毎年確実にシェアアップしていてこれも不思議ですね・・・
【本文】
私が写真を持つ梅雨の使者はもう一つあります。
豊年えびと同じような感じで突然発生するのですが・・・
キャラクターは、ほぼ正反対のちょっと「いかつい奴」です。
こいつの名は「かぶとえび」です。「かぶと蟹」ではありません。 確かに形は良く似てますが直接的な進化の関係もなく、他人の空似っつう奴です。
かぶと蟹と違いやはり小さな生き物で4~5㎝。写真のものはかなり大きく4㎝程でしょうか。
豊年えびと同じくプランクトンであり、やはりエビではありません。普通のえびとは似ても似つかぬものなのでこれは見ても分かります。
しかし見れば見る程にグロテスクです。かわいいのは眼位ですね。
甲羅の部分はそうでもありませんが眼と眼の間には赤いものが。ビンディー?です。
ひげも伸びています。
しっぽは更にドラマティックな外観で甲羅から伸びるしっぽには無数のひげが伸びて仕上げに赤くて大きな触角状のひげが・・・実にこの世のモノとは思えないです。
これ、豊年えびと同様水田に発生するのですが、豊年えびとかぶとえびは最初は同時発生しますがどちらかが優位となり大抵は生き残るのは一種のみで、かぶとエビは兎に角動きが俊敏で肉食寄り。
結構他の個体も含めて豊年えびも食べてしまうようです。
このため発生したての6月は水は酷く濁り、それを利用して水田は日光が遮られることから雑草の芽が生えにくく農家には歓迎されるといいます。
写真はどんどん個体数が減って水が澄んだ8月(今年で無く)に撮影したものです。
自然の多様性に感謝、面白い!
原版2020年6月記